Eno.61 碧きワダツミの兄妹

■ ~いっぽうそのころ~

――某世界、某海域付近の港街。



* * * * *



「ハァイ調子良い?☆彡」

「お前、神出鬼没に出てくる時ぁ必ずそう言うよな……」

「いやーすっかり癖になっちゃって」



「さて、今回の首謀者達については既に“お膳立て”済。
 いつだったかの異端審問官騒動みたいな言い逃れは出来ない筈さ」

「更に似たような事案関係者から協力を申し出てきたヒト達も居るし」

「こっちは無事に決着しそうだね~」



「で、僕からは良いニュースと悪いニュースを持ってきたんだけど」

「イド君がそう持ってくるって事は……」

「……うーん。
 一先ず、悪いニュースから」

「オッケー☆彡

 先ず悪いニュース。
 件の逃され王子と姫の捜索について」

「あぁ」

「精霊達によると逃亡途中で謎のロスト事案になってると判明しました♡」

「」

「」



/(^o^)\/(^o^)\/(^o^)\/(^o^)\/(^o^)\/(^o^)\



「……詳しい事を聞こうか」

「うん。
 なんかね、水精達でもよくわかんない海流が発生して、其れが収まった後から完全にロストってる。

 ……僕の読みが正しければ。
 何らかの“ゲート”に飲み込まれた可能性が極めて高い

「マジかぁ……」



「ん?
 じゃあ良いニュースってのは??」

「うん」



今回みたいな“ナガサレ”事例に詳しい一団とコンタクト成功、協力してくれそう