Eno.108 アノーヴァ・ピィヴァル

■ 《29: アノーヴァ・ピィヴァルの日記 - ソリ》

イノシシが獲れた。
これで革をこさえれば、ソリが作れる。
でも木材がたくさん要るし、嵐が去るまでは我慢、か。

空は不気味に暗い雲をたたえている。
……嵐なんて、慣れない。吹雪ならば多分誰よりも―――もしかしたらマギサさんは私よりもよく知っているかもしれない。

嵐が過ぎたらエスティさんにお家を造ってあげて、ソリも仕立てよう。
ユキの国では獣を飼いならしてソリをひかせていたし、私にだってできるはず。
始祖竜のソリだなんて、皆が知ったら仰天し

[* 文章はここで終わっており、最後の『し』の字の抜けの線は斜め下へ、ページの下まで落っこちている。直前の数文字は若干字が震えている]