Eno.18 クリム・ルミリア

■ DAY4

怪しくなった雲行きを見ていると、なんだか気分も下がってくる。しっぽがもふもふのおねえさんも、嵐の匂いがすると言っていたし、本当に嵐がこの島を襲うのかもしれない。
なんだか不安な気持ちになる。

海は好きだ。でも海はとても気分屋だ。穏やかだと思えば、急に荒れて脅威になる。
ボクがここにいるのも、突然荒れた海のせいなのだから、いい迷惑である。

大丈夫。嵐なんて怖くない。怒った父の方が百倍怖いに決まっている。とにかくボクにできるのは備えておくことだけなのだから。