Eno.132 死なずの獣、回向

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こんな時にって感じはするが、食ったかき氷の詫びを倉庫に入れておいた。
葡萄のと、柑橘系の果汁をかけたの。
代償に他にやることは無くなったけど…

いや、一応応急手当ての道具は作って入れた。
ちゃんと仕事してる。うん。多分…きっと…


遭難生活も慣れてきた。
知らない植生、焼き付くような日差し、大降りの通り雨、そして海の上に聳え立つどす黒い雲。
もしかしたら、この島は遠い異国のものなのかもしれない。
入り乱れる種族、服装、文化や技術の水準からして…此処に来る前にニンゲンが言っていた、わたしを必要とするところではないというのは薄々感じている。

通りがかる船に救助されたとして、わたしは其処に行けるのだろうか。

…そもそも、わたしは何処に向かっていたんだったっけ?