Eno.14 小鳥遊 軍曹

■ 11.かみさま、お供え

 まもなく168時間が経過、ここから先は未知の領域に突入か。

 痛めた足の状態は思った以上に悪く、治療に使えそうなものをこの島を見つけたというメグルくんに探してもらった上に彼も怪我をしてしまった。この環境下で野生動物などによる切り傷は厄介だ、彼は俺に治療道具を作って手渡して大丈夫と言っていまも拠点の一角で安静にしている。
 そして困ったことに、セト指令が倒れた。本来の世界からの力が供給されないこの空間で寝ずに番をしてくれていた。せめて彼の力になるならとみんなが備えた物資を一手に引き受け、拠点の中でも一番丈夫な場所に運び、彼が預かっていた山に身を寄せ俺自身も足の状態回復のため休んでいる。
大量のお供え物、俺の親も知らないずっと昔の時代はこう沢山のモノをかみさまに供えて翌年あるいは明日の安全を願ったそうだ。その一つの形が[神輿]、島には不恰好ではあるがそれがある。
雨風が強くなったいま、まもなくやってくる[嵐]から、ここを守りきることが俺にできる唯一の仕事。
 文書で読んだ程度だが、ヒトデを使った痛み止めを作った。シマキノコの弱毒処理が出来れば、強力な治療薬が作れるかもしれない。