■ Sea Shanty
俺の親父は船乗りだ。
JOE-SENは、俺の苗字と名前の頭文字をとったもんであると同時に『乗船』のことでもある。
ひでえ偶然だとは思うが、なんかそういう星の生まれなんだろうな。
だから、俺らの乗ってた船が沈むっつーのは相当肝が冷えたし……今でも喉が詰まる思いだ。
親父もいつかそうなるかもしれねえ、覚悟はしてたが、まさか俺が先に波に呑まれるたぁな……
海は怖え。
親父と仲の良かったベテラン漁師。
銛突きがすげえうめえ、俺のことも良くしてくれたが、事故って遺体で浮いてきた。
遺体が見つかっただけマシって話だ。
それでも潜る。船を出す。
怖さを知りながら、海に出る奴らがいる。
俺たちは偶然、島に流れ着いた。
それ以外に船に乗っていた奴ら、その何人が浮かび上がらず沈んだのか、測り知れねえ。
とんでもねえ幸運だ。
だが、この島だって沈む。
島を出ても、先のことは何もわからねえな。