Eno.34 SE-38

■ SE-38-09

 


▼ ――――男は語る。脳内で。
 

「いや~ついなんか、話しちまったなあ。色々。
 調子が良かったのもあるけどよ~」


「……あんま深く関わるべきじゃねえのは、分かってっけど。
 楽しいもんは仕方がねえんだよな~……」



「しっかし、世界にもいろんな事情がある、か。
 ジセジセの世界、聞く限りめっちゃヤベえって感じでよ~」


「でも、ここに来れたならさ、最終的にはほかの世界に行けて、
 どっかでいい感じに暮らせればいいんじゃねえかなとはオレは思うよ。」


「ま、決めんのはジセジセだし。オレが出来るのはいいように行くよう
 祈ってやるくらいかな~。オレの世界にはつれてけね~しな……あんなだし……



「つーか恋ねえ。オレには縁のねえこったなあ。
 そう言うのよくわからねえし」


「み~んな普通に好きだしな~。博愛主義ってやつじゃね?知らんけど~」



「めぐるんともめっちゃ喋ったな。つーか聞かれることが多かった気もすんな?
 めぐるんって好奇心旺盛だよな~」


「掃除屋……めぐるん動揺してたけどさ~。
 多分想像に近いもんはあるかもしんねえよな


「想像力豊かで元気な若者~って感じだよな、めぐるんって。
 いつまでもそうであってほしいと思っちまうぜ~」



「どいつともさ……また話してえなって思っちまうよな」



▼  そんなことを思考していた。 





▼ 某時刻。

▼ 海に落ちる。

「――――……」



▼ ――――ドボン。

▼ 抵抗することもなく。沈みゆく。



        ・〇
           ・〇。            ・〇。.
      ・


         ・。         ・〇。. .

      ・〇
             ・〇。       ・〇。.
  

          。
      ・〇  。

               ・〇。       
   ・〇。.

            .
        . ・〇。.
            .

     .

              .

     .




▼ “まず海面に顔を”。“どうにか上がらねば”。

▼ 過るも、打ち消されただ沈む。波に呑まれる。

「……」



▼ 波に呑まれると、何故か頭が冴える。

▼ 妙に、見えないはずの“水色”がちらつく。

「――――ああ、なんか、」


「……もう少しで、――――」



▼ 水色の泡に手を伸ばす。

▼ 間に落ちた何かが拾えそうなところで、意識が落ちた。



▼ そのまま海岸に打ち上げられて、目が覚めた。