Eno.277 ニケラ

■ 【辞世の句・・・?】


そうだ、木材が無かったんだ。
嵐が来る。備蓄をしなければ。
ただどうしても木材が足りない。

魚は荒れ狂う海から突いてきたが、焼くための木が無い。
水はいくらでも雨水があるが、蒸留する木が無い。

ハハハ・・・だからといって出歩くべきではなかったな。
ありゃ何だったかな。でけえ塊が風で吹っ飛んできて・・・
今はもう動けねぇ。

・・・これだけ立派な嵐だ。
通り過ぎた暁にはきっと良いモンだって流れ着いてるだろうし
もしかしたら船の一つや二つ難破してたっておかしくねぇだろう
パドル船くらいなら俺でも修理できるし・・・
イカダで脱出よりかは現実味があるかもしれねぇ。

フフ、いや・・・もうどうでもいいことか。

ま、ここは幸い緑も深いし・・・
誰かがうっかり俺を見つけて精神すり減らしちまうことも無いだろう。




あぁ、いい天気だな!
雨がこんなにも息ができないほど降ってる!ハハハ!

飲み水がこんなに沢山!ハハハハ!!!

故郷の全員が飲んでもきっと余る!
畑は潤い、緑も生える!!

大将はきっと渋い顔するんだろうな
湿気がどうの目に入るだどうの・・・フフ


あぁいい天気だ。


いい天気だ。



最高の日だな。


・・・メガホンのやかましい声が聞こえること以外は。