Eno.108 アノーヴァ・ピィヴァル

■ 《34: アノーヴァ・ピィヴァルの日記 - 籠城》

……とうとう、嵐がこの島を覆ったようだ。
勢いづいた雨粒が氷の壁にバチバチと打ち付け、その後ろから風がうなりをあげる。
戦場のただ中に……いるよう……

いえ、戦場は……こんなものじゃなかった。
爆発で建物が吹き飛び、火の粉がはじけ……人々の悲鳴……

タカアキと訪れたテツの国は、戦場と化してしまったのだ。
国境をすり抜けたディナイア教団の否徒たちの攻撃で……

……だが、それさえも序の口に過ぎなかった。
城の方からなにか、ものすごい力がほとばしったかと思うと……街が……

……誰が、そんなことをしたのだっけか……