■ さんじゅうに
身体中に雨が叩きつけていた。強い雨だ。冷たくて、体温を奪っていくのに、それだけじゃなくて、痛いくらいの。
それなのに、風が強く吹いていて、地面に叩きつけるはずのそれは、俺に向かってきているんだ。
宙を切り裂くみたいな、びゅおう、という音が耳の中でずっとしていて、耳の中にまで水が入ってきた。
俺に向かってくるその雨は、強風の中足に力を入れて、どうにか地面に立っているのに、海の中にいるみたいに、水で溺れさせて、窒息させようとかかる。
空を見れば、いろんなものが等しく吹き飛ばされていて。強いものの唸りの中に、全てがあるようで。
自然の強さを感じる、ただただ、大嵐。
死に、体を晒していた。
命的にまっっっっっっったく良くない。
俺はもう出ないと決めた。危ないな……