Eno.40 篠崎メグル

■ 嵐の夜

嵐が来ている。
なかなか眠れず、ミツバに話に付き合ってもらってしまった。
台風は元から苦手だったけど、
家も雨戸もない今の状態ではもっと苦手だ。
早く過ぎ去ってほしい。

夜遅くに寝たから朝は遅めに……起きようと思ったんだけど。
みんなが食糧の話をしていたので、
心配になって起きてしまった。

水はまだあるけど、たぶん木材も食糧も足りてない。
嵐に備えて準備をきちんとできたと思ってたのに、
全然そんなことはなかったらしい。
ボクは対策を間違ったのかもしれない。
そう思うと、何もせずにはいられなかった。

怪我は治りきってなかったけど、外に出て食糧を探した。
結果、サメが1匹見つかっただけだ。
これでは到底楽になんてならない。
きちんと釣りをするべきだった。

落ち込んでたけど……ふと拾った石が、
お守りになるかもしれないと気づく。
不思議な石だった。
なんだか不幸から身を守ってくれるような……

体が痛かったけど、必死でお守りを縫った。
少しでも役に立ちたかった。
この嵐ではなんの役にもたたないかもしれないけれど、
万が一食料が尽きてしまったなら、
外に出なければならないのだから、
何もないよりマシだ。
気持ちの問題かもしれないけど。

みんなは、無事だといいな。
ボクはもう、嵐の中探索に行くことはできないだろう。
このままみんな拠点に篭って、
無事に嵐が過ぎ去るのを待つしかない。

バカをやるのはボク一人で十分だ。
ボクは頭が良くないんだから……