■ 幕間、本部ー
イズモ某所、広域調査課
「小鳥遊くんが、[島]の単独調査ね・・・。」
新しく配属された彼は、初任務でさっそくやってくれたとちょっとした話題になっていた。
広域調査課は、隣り合う[敵]がもたらす影響を最小限に抑え込むための防護策を講じるための部署、世間的には民間の気象局としての顔を持つ。
ふつうの人が一切いないこの部署に所属する人の多くは兆候を様々な形で捉えるため、調査対象は多義にわたる。
調査は、兆候をつかむ担当、防衛網を張れる職員、それの護衛の3人一組で民間の調査隊に扮して行っていたが前回の海洋調査でおきた襲撃事件以降は、我々の守備範囲でも職員と正規の支援団体だけで行うようになった。
思った以上に[島]の兆候は早くあらわれ、今に至る。
「これは謹慎案件になりますよね。」
会議室の一角、以前[島]に流され帰還した小鳥人の職員が淡々と会議の内容を聞いていた。

「まて、彼にとっていい経験になると思う。専門は地理と植物だったよな?」
「ええ、そうですけど・・・。」
調査項目は、その事象が起きている現場にあるものすべてが対象、
前回は隊員の救助を優先したため[島]固有のモノを持ち帰ることはかなわなかった。
僅かな資料を基にそれの出現をまっているというべき状況が続いていたところで今回の騒動。
「捕捉できませんが、彼の端末は稼働してますね・・・。あっ、記録もつけています。」
それを聞いた職員たちはみな記録を読み返し、以前出現した時と似ているが少し異なる状況をしり、
「謹慎処分は撤回だ、以後も[島]の補足を継続。以上を持って会議は終了だ。」
職員がそれぞれの持ち場に帰っていく中で

「もう8日か・・・。」
と、彼は窓越しに空の向こうを見つめている。