Eno.649 リザベラ・レイモンド

■ 嵐の夜に

予測していたことだけれど、昨日から一日中凄い嵐。
外に出ると全身が風に持って行かれてしまうのではないかしら。
色々なものが飛んでいってしまいそう。
動物達を外に出さずに倉庫にしまっていて良かったわ。
嵐の前にはイノシシをしまえ、と言うしね。

……けれど、こういう時って逆に外に出てみたくなるのよね。何故かしら。
やってはいけないと分かっていることほど、といった類の……。
敢えて苦難を味わうことにより、今いる場所のありがたさを改めて感じられるのではないか、みたいな……。
もしかしたらこの嵐に立ち向かう事こそが本来の試練……なんて。
誰か、いえ、ナニかに呼ばれている気分になってしまうのよ。


することがないから、夜はずっとお話をしていたわ。
そう言えば、お互いの事をゆっくり話す時間がほとんどとれてなかったものね。
色々な新発見があったわ。
フロスとジョザイアが遠い親戚(のようなもの?といっていたけれど)であったこととか。
それに、何より、ダムスが精霊様の一種であったこととか!

道理でいつも建築の手際が良いはずよね。大掛かりなものをどんどん作ってくれてるもの。
特に……素晴らしいのがお風呂だわ。
これ程素晴らしいものが、この世に他にあるかしら。
一日の疲れが完全に吹き飛ぶわ!

海神様に嫁ぐ予定のわたくしだけれど、ダムス様のことも信仰するのは、別に浮気ではないわよね。