Eno.140 レイ

■ さんじゅうろく











─嵐は、また勢いを増した。盛り返したというべきか。



雨が小屋に叩きつけている。
叩きつけている音が、部屋の中にも鳴り響いている。
大きく風が吹いている。
強い風が轟々、部屋の中にも鳴り響いている。

水の音、風の音、人の話す声、食べる音、水を汲む音。

時計の音、罵声、物の落ちる音、皿が割れる音。幻聴だ、これは。

言葉でなく、そういうの。聞いていれば、何か、思い出すことでもありそうだけれど。


…どうせ外に出られないのなら、思い出すことに、集中しても。

ああ、けど、思い出そうとすると、どうにも眠い、考え事をするのが、苦手、だった、の、かな?





記憶を考えると、ひどく眠いんだ。どうだ、今、俺は、目を、明けているか?ああ、眠るのの中毒、みたくて、微睡が、だめだ、考えるのはやめよう。