■ ▼ ◆ ◆ ▼ ◆ ◆ ▼
狭いところに押し込められるのは慣れている
暗い、暗い
牢に
蔵に
洞穴に
土の中に
樽ごと水の中に
ニンゲンはそういうところにわたしを置くのが好きらしい
ずっと置いて、ずっとずっと置いて
延々と延々と繰り返し繰り返し置いて
見張りが何度も何度も数え切れないくらい代替わりしたところで、今度はわたしを気味悪がる
ニンゲンは不死だとか化け物だとか好き勝手言うのも好きらしい
おかしな話だ、わたしを其処に置いたのは君らの前の前の前くらいのニンゲンなのにな!
ニンゲンたちがずうっとわたしを恐れる限り
わたしはずうっとニンゲンが恐れるべき獣で在り続けなければいけないから、そう在るだけだ
不死でもなんでもない
ただそういう存在なだけ
でも此処では、それは必要ないみたい。
今までずっと、恐れを身に受けて、獣としてわたしは存在してきたから…どう振る舞えばいいんだろう。
これで「わたし」は合っているのか?
人はどうやって、自分の存在を保っているんだろう。