Eno.34 SE-38

■ SE-38-12

 


▼ ――――男は語る。脳内で。
  

「嵐フィーバー終わったな~、オレ的にはおもろかったけど。
 やっぱ晴れが一番いいな~」


「起きてからはめぐるんとしか話せてねえけど、みんな無事みたいだし。
 なんか船は着てたし~?ひとまず一件落着ってやつかね~」


「めぐるんも気ぃ張りすぎてたみて~だけどさ。
 落ち着いたみたいでよかったよ」



「……ここじゃあ一線引いて付き合う、位にしとこうと思ってたのによ。
 ここに来てなんか……どいつもこいつも、心配になっちまうんだよな~」


「……年寄りの要らん心配ってやつなのかね。こういうの……なんてな」


「……年寄りなのかな、オレ」



▼ 年齢数えてない男、自分が年配レベルなのかも分かっていなかった。

「後は帰るが先か、救助を待つが先か、島が沈むが先か……か」


「脱出派が多いみてえだな。逞しいよな。
 ここの奴らのそういうとこ、オレはスゲ~好きだな」


「……ハハ、一線が聞いて呆れるぜ。気に入っちまったんだ、仕方ねえよ」


「みんな笑って、帰れたら……いいよな」



▼  そんなことを思考していた。