■ SE-38-14
▼ 男は思考する。
▼ 頭で、いない“水色”に一方的に語り掛ける様に。
「ハヌルとの事ね~……」
▼ “ハヌル”について。
「そもそもハヌルの言うオレの夢に来た理由が、
“存在し続ける為に流れ込む先がたまたまオレだった”んだよな」
「本来自分の領域?家みたいなもんつったか。
とやらを持ってたが認識されなさ過ぎて流れて消えてったとか」
「で、深く眠り続けるオレを無理やり引き起こして。
夢を見させて住み込むことにしたんだったか」
「その辺の話は聞いたけどぶっちゃけオレもよくわからん。
普通の人間が理解するには難しすぎんよ」
「最初は夢を基本的に忘れさせるって言われたがよ。
ぜって~~~ヤダ!!!つって駄々こねてやった」
「当時好奇心旺盛のお子様だぜ?
そりゃ突然夢見たりへんな奴来たら忘れたくね~じゃん」
「それからまあ、覚えてもらうのは都合がいいっちゃいいらしかったからな。
色んな事を教えてくれたぜ。ハヌルの事。オレの事も話したりした」
「そういや一度聞かれたことがあるんだよな。
“何でそんな人生を送っときながらそんな明るい態度でいられるのか”って」
「昔っからオレ、こんな感じなんだよな。
何でかっつわれたらそりゃ、ちょっとでもわーわー言って楽しめばよ。
割と何でも乗り切れっからだよ。周りもちょっと笑顔になったりしてくれるしな」
「不安になったり、怯えるばっかの人生なんてつまんねーもん。
それなら一日一日楽しんで過ごせたもん勝ち、だろ?」
「それ聞いたお前はさ、“へんな奴”って笑ったんだよな。
オレからしたらお前の方がよっぽどへんな奴で。可笑しくってそん時は爆笑したな~」
「“いつまでもそのまんまのお前でいてくれ”って。
そん時に言われたなそう言えば。だから思い出した今もこんままでいられる」
▼ “今になって思い出した理由”について。
「コレはやっぱ……アレかな。このモノクロの身体に
水色だけが反映されてる事、が要因なんじゃね~かな」
「夢の存在は自身の色を忘れない。強く影響受けまくってるオレだから……
世界を跨いでそれが強調された……?ダメだ、こまけえ考察とか苦手」
「夢の存在っつうのは、色んな世界を見て回ったりもするらしい。
だから、世界を跨ぐっつーのは結構重要なポイントだったんじゃね~かなとは、思う」
「……でも、オレがこんだけ思い出しても。
やっぱお前は消えちまってんだな」
「これも流れだ、なんてお前は言うんだろうな」
「オレみたいなのに夢の存在の力の全部注ぐ理由。
それ位は教えてほしかったぜ」
▼ 一つため息をつく。
「“ふと、足を止めた時。大抵の人はそこでやっと、流れていることに気が付く。
流れというのはそう言うもの。分かっていても、気づいたら多くが流れて遠くにある”」
「……本当に、そうだな」
▼ 懐かしむように、笑った。