Eno.34 SE-38

■ SE-38-15




▼ 男は、前を向く。

「……はあ。よし」


「色々思い返したがよ……こんな風な思考してるオレは、
 お前にとっちゃ“オレらしくねえ”んだろうな。聞かなくても分かるぜ」


「そんならしくねえオレを生かすために……存在かけたわけじゃ、ねえんだろ」


「……言うのがめちゃくちゃ遅れちまったけど。
 ありがとよ。ハヌル。貰ったこの命は大事にする」


「一人の人間として……どこまで在れるかわかんねえけど。
 気づいたら夢の存在そのものになっちまったりして?なーんてな」


「とにかく、オレはこれからもオレであり続けるぜ。
 ……だから安心しろよな」


「…………」


「ふは、返事が……コレかよ」



▼ 返事のように、少しばかり涙が流れた。


「……それによ、“強く願えば”必ず会えるんだろ?」


「だったら、オレはずっと強く願い続ける。
 そうすりゃ絶対、絶対叶うんだからよ」





「いつだって、夢を見続けていいんだ――――なあ、そうだろ?」