Eno.346 ウア

■ 海に流した手紙

あらしが はれた
なみも おだやかになったから
しまのそとに てがみを
かいてみようと おもう
たすけがくるとは おもいがたいけど

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このてがみは だれかに とどくだろうか
おれのなは うあ という
じぶんのことが すこし
おもいだせないけれど ふなのりだ
みしらぬ しまに
ながされたけど ふなのりだ

おれは ながれついた このしまで
ほかのひとと であい
いまは なんとか いきのびている

なかまに とどいたら うれしいが
むずかしいだろうから
これをよんだ だれかに
おれたちが ここで いきていることを
しっていてほしい

たすけを よぶにも
ここが どこなのか わからない
おれは あたまも あまりよくない
さがしてもらうのが きびしい

せめて このしまの
とくちょうを かいておく

(以下、島の規模であったり、潮の満ち干きであったり、岩風呂をいくつか建てた等の記述が続く。
途中からやたら謎の存在「たかし」について触れられている)

たかしは まねきん と いうらしい
みずぎと ながぐつを はいている
はたらきものだ

このしまは こどもがおおい
はやく いえに かえしてやりたい
もし みつけてくれるなら
このしまに きてくれ
そして たかしと あいさつしよう
ふろも おすすめ

おれたちも たかしも
かえれるよう がんばるけど

(……ここで手紙は終わりらしい。)