Eno.173 嶋 流去

■ 一抹の不安

ふと、夜中に目が覚めた。

嵐を乗り越えて、船が出来上がって。
後は島から脱出するだけ、
みんなハッピーエンドで盛り上がっている。

俺たちは、嵐の前のように最善を尽くしただろうか。
船を作るか皆で相談した時もそうだ。
海に出たら後はない。
考えられる全てを試し、用意したか?

俺たちが生き延びるための何かを、見落としていないか。

俺はいつだって考えすぎる。杞憂であってほしい。
だが祈るくらいなら、足を運び手を動かす。
あの日に流されてから今日までずっと、そうしてきた。

生き延びるには、それしかない。