Eno.132 死なずの獣、回向

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海面が上がっているらしい。
手紙にあった通り、本当にこの島は沈むのか。


なら、人はどうなる?


人は海の中じゃあ生きられない。

船を作って漕ぎ出すにしろ、備蓄は足りるのか。
通りがかる船を待つのは、確実とは言えない。

沈むまで猶予はどれくらいある?
船は本当に通るのか? 人がいることに気がつくだろうか?
沈むまでに、必要なことはやれるんだろうか?

いや、やらなきゃ人は。


やらなければ。









皆がどちらの手を使うにしろ…わたしにやれることをやれるだけやってから、それでもだめだった時にひとりで悲観に暮れるがいい。
それまでは、わたしは…








いつも通りに振る舞うだけ!」