■ 12日目
12日目です。
ラザルの嬉しいを知りました。シュパーズの嬉しいを知りました。
ラザルは嬉しいの中に、悲しいを含んでいるようでした。
シュパーズの嬉しいの中には、ここでの生活を多分に含んでいました。
私は、彼等の憂いをほんの少しだけ拾い上げることができたのではないかと思います。
私は覚えています。
春。晴れ渡る空。絶景、手紙の返事。仕事が無事に終わる事。出来る事が増える事。
美味しいご飯。物を作成。バカ騒ぎ。知らない世界に行く事。陽と空の下。
何もない所から、イチから作り上げること。沢山の緑、魚、動物、果ての無い海。
そして、同じ島に辿り着いた、仲間たち。
誰かの役に立つこと。
頼りにされる事。
認められる事。
一人ではない事。
人間は、1人では生きていけないのですね。
私は悲しいを理解することができました。
彼等と解れるのが悲しいです。島での生活が全て無くなってしまうのが、悲しいです。
そしてここまで書いたという事は、上司の仕込みを発見できました。
私のこの感情は執着なのでしょうか。本来、天使は何かを求めません。
私は離れるという事に酷く悲しみを覚えるのです。惜しんでいる。
この時間が、長く続けばいいと考えてしまいます。
ですが、今の瞬間は今だけだというシュパーズの話があります。
しかし、逆説的に言えば、あらゆる未来においても『今』は発生するため、今という瞬間は断続するはずです。
私は、共に生きる『誰か』と求めるべきですか?
指示を受けたいです。私の上司たる貴方に決めてほしい。ですが、それはかなわないことでしょう。
私がどうするべきか決めなくてはならない。残り短い時間の間で。
あの仕込みは、そういう事の筈です。