Eno.122 ヨーデル・アブラホリ

■ 日本語の日記 十二頁目

 
先の空屋敷殿の提案は、
またまたクラスに波紋を呼ぶ事となり申した。

とは言え、こう言っては不謹慎になるかも知れないけれども、
拙者はあのように意見を戦わせるクラスメイトを見るのを、
割合、楽しんでいる所があるでござる。

それは、ああいう事態が起こればこそ、
それぞれが持ったそれぞれの色を、
よりはっきりと見る事が出来ると考えるからであって、
別に仲違いが楽しいとか、
そういうつもりは決してないのでご安心召されよ。

それにしても。
あのような場面においては、
やっぱり三城殿が頼もしいでござるな。

元々持ち合わせた鋼のメンタルで
苦境を跳ね退け続けているような御仁は、
このクラスでもちらほら居るように思うけれども、
そういった方々を除いて、
一番この生活に『毒されていない』のが三城殿だと思うでござる。

ともすれば、どうしても合理へと寄ってしまいがちなこの島で、
彼女の差し伸べる『毒されない普通』は、
変化に耐えられない人々にとっての福音でござろう。

故に、拙者はこの日記をこう結ぶ。

三城殿、マジ天使では、と。