Eno.277 ニケラ

■ 【まったくもって分からない】


もうすぐ例の7日目ということで、
拠点の連中の以降を探るべく会議に顔を出してみた。
船を作るのに肯定的な連中は結構いたものの・・・
やはり資材が足りないのではないかと少し消極的なようだった。

汽笛。どうも船が通るというのはマジだったらしい。
俺も花火を(少々急いたことを後悔しているが)打たせてもらった。
花火を見たのはこれで人生二度目だが・・・今回もそれほど
きれいでは・・・なかったな。
血は踊るがね。




いやしかし、それらの事は俺にとってどうでもいいことだ。
まったくもって意味が分からない

一分おきに鳴らす花火。モールス。メーデー???
何を言ってるのかさっぱりだが妙に皆納得した顔で
疑問を抱いていなかったように見える。
まるでそうやって救助を求める方法が当たり前であるかのようだ。






汽笛だろう?汽笛を鳴らせるのは軍のパドルシップだけだ。
パドルシップを呼ぶのは俺にとってあまり良いことじゃないが
あいつらにとっては最高の助け舟だ。
そして、パドルシップなら必ず花火が上がれば寄ってくる。
何隻も何隻も・・・まぁ、その。排除しに・・・だが・・・ハハ。

でも連中なら平気だろう。義軍のタトゥーも無いし
遭難者だってわかれば少なくとも陸までは連れてってもらえるだろう。
まぁ何かあっても腕が立ちそうなヤツもいるし大丈夫だ。







別の世界に転がり落ちたこと、島から、そして世界から脱する方法に
ついてずっと考えてたが、結局この考えはまとまらなかった。
もし、例えばあいつらと一つの船に乗って脱出したとしよう。俺はどうなる?
この奇妙な歪みを感じる島から脱してしまえば二度と戻れないのではないだろうか?

仮に来たのがパドルシップではない、”彼らの世界の”船だったとして
俺は本当に救助船に乗ってよいものだろうか?


選択しろニケラ、もう時間はないぞ。