Eno.140 レイ

■ ここでいったんこまぁしゃる

つるっとすべって

どっぷんおちて

たかいみずしぶき

あとはしずか

もがいてもがいて

かいめんにてをのばして

まるでまだやることがあるように

みにくく もがいて

しずんでいく



◇ ◇ ◇




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███████████████


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███████████████


██████████████


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──ほんの少し思い出すフレーズだった。

◇ ◇ ◇


…………?

……???


困ったな。


今は起きている?


…ああ、起きている。よかった。寝ているはずがない。岩場だ。

大丈夫だ。波音が聞こえる。

静かなものだな。

聞こえている。

足を滑らせて、転んだ、衝撃が骨身に響いている、これは現実だろう。やらかし。
いやマジで死ぬかと思った………泳げてよかった。ここまで来て死にましたとか流石にシャレにならないだろう。
ノートを探しに来たが…ううん、森でおとなしく木を切っていたほうが役だったかもしれないな……


なんとか浮き上がった。浮き上がって、起き上がって、陸に足をつけた。


だ、いじょうぶ?

大丈夫か?


ああ、大丈夫。
変な明るさはない。
視界良好、問題はなく。




足元の水が、満ち満ちてゆき、自分の膝まで来ているのを。

その冷たさをと、波が揺れるのを。

水平線の向こうと、ただ、来る何かの音に耳を澄ませながら。


よく澄み切った頭の中で、音を聞いて。


夢見心地ではない、さめたまま。


ただ、ほんの少しの間だけ、見ていた。



…拠点に戻らないと。

みんな、準備をしている。

俺も、準備を進めないとなあ。こんなところで絡んでないで。
キット、塩と真水から始めるかな。海水は手元にあるしな…ベルトと保存食のための香辛料は、船だったかな……
そういや、気づいてもらうためとはいえ、花火が上がるんだっけな。楽しみだな。