Eno.255 トワル

■ *『あめ降って』

 
 
死にたいわけじゃなかった。
結論から言えば、結局そういう事だったのかもしれない。


「ばかだなあ」

ぽつりと零した独り言の先は、自分の軽率さと、それから。

「変な所だけ僕に似なくていいのに」

ここにあるはずのない荷物の一部。
それがここにあるという事の意味。
なんでそんな事をしたのかは、わからないけれど。
今はそれによって少なからず助かった事が全てで。

「………ばかだなあ」

今となっては、本当に馬鹿な事をしたとしか言いようがないんだけど。
多分、後悔ばっかりってわけでもなくて。
まあ、それこそ。


「でも……悪くはない、か」