Eno.14 小鳥遊 軍曹

■ 19.奇跡、人々の力

 皆が寝静まったころ、俺は[島の圧力]由来の疲れがくるギリギリまで木材を整えていた。ほかにも、マリーさんがそれぞれが持つべき脱出に必要な[道具]で足りていないモノを整えてくれた。

 296時間経過した空は、沈まない太陽と沈み始めた太陽が混在していた。
昼なのか夕刻なのかわからないけど、木材を組み立てていく軽快な音と人らしい食事の香りに誘われるように起き上がり、窓越しに見えたのは、完成したUS.BB号。
ここに流れ着いて、船に関する情報を見つけた時造ると名乗り出たフォグくんの[目標]が達せられ次の[目標]が見つかった瞬間に立ち会うことができた。
 かつてここにいた人が残した手紙、彼らはみな無事に脱出したのかそれとも別の機会に望みを託して消えていったのかは分からないけど、この手紙を書いた人物の願いは叶えられたんだ。

リュックにいれてある端末に新しいメッセージがあった、日付は今日だ。
『時空の捕捉に成功した、あと半日ほどで島の近くまで到着する。』
拠点の外、永遠と続く地平線の先から汽笛の音が微かだけど聴こえている。
 みなが船の完成を祝うなか俺は、助けられ、時に戒められた森の一角で水音と代わり行く地形を眺めている。ここの植物に島の特異性はなにをもたらしていたのか調べるのが俺の目的だったな。

残り1日半位だろう、最後に一つ協力してもらえますように。