■ ハンモック
嵐が来る前に、森の中にハンモックを見つけた。


「此処にいたの?」

「結構前に見つけたけど、お姉ちゃんに言うのを忘れてた」
「食べ物探す時に疲れたらよくここで休むんだ」
「誰が作ったの分からないが、あの小屋の主人かもしれないね」
·
·
·

嵐が去った後に片付けたハンモックを元の場所に戻した。
「これでまた使えるね」
彼らはハンモックに座って話し始めた。
彼女は以前少年の家族ことを思い出して聞いてみた。

「今頃、空太君の家族も心配しているだろう」
「うん。だから僕たちも頑張って船が来るのを待とう」
少年が話題を逸らしているような気がする。
「空太君の妹はどんな人?」

「う~ん、臆病そうに見えるけど、本当は強くて勇気ある人。頭もいい。」
「それと、僕が一番守りたい人」
「いいお兄ちゃんになれるね」

この話を聞いて、少年は凄く嬉しそうに笑った。
「そう思う?」

「ふふ、私もちょっと空太くんの妹が羨ましくなるかも」
「……」

「……今の『お兄ちゃん』には無理だけど、お姉ちゃんもきっと誰かに愛されてるよ。」
時々、少年に年を超えた大人っぽさを感じる。
「この前のあの『お兄ちゃん』のことなんだけどさ」

「お姉ちゃんはあのお兄ちゃんに頼らなくても、うまくやっていけると思うよ」
「そんな、私一人では何もできないよ」
「そんなことない。お姉ちゃんはサメを捌いたし、料理もできるし、服も作れた。それに、ここまでちゃんと生活してきたじゃないか」
「それは空太君がいるから……」
「お姉ちゃんきっと一人でもうまくいける。もう少し、これからすべてうまくなれるから。」


「自分の力を思い出して」
少年はコインを取り出し、彼女の手に置いた。

彼女は少年の言葉に困惑しながら、頷いた。
その後、二人はハーブティーを淹れて一緒に飲んだ。
·
·
·
「お姉ちゃん?」
少年は彼女を探している。




「ここまでよく頑張ったね。お疲れ。」
