Eno.253 半人半鯱のサート

■ 進行するは、信仰の

船、できた〜〜〜〜〜。
あ゛〜〜〜

こいつが出来上がるまでの日が一番長く感じた。
良かった。帰れる。それも、俺たちの足で。
この世界を抜けられるなら……きっとあちらの世界、こちらの世界とふらふらの途中下船になるだろう。
それから脱出セットもちゃんと全員分!
ちゃんと朝に仕上げられたのは、
ベルト作っといてくれたサンタさん……
おそらく西島のおかげだ。

この船のえーーーと。
ハイパーウルトラスーパービューティフルブレイブイヴァーナセトみこし号の処女航海はもうすぐだ。真新しい甲板に寝転がれるのは今だけ。
ハイパー……次スーパーだっけ?

まあいいか。

そういや、
昔から船には女性の名前をつけるのが通例だという。
船には多大なる製作費と維持費がかかるからだと一説には。
イヴァーナよく食ってたしな。

……よく働いてるって意味だぞ?

それだとセトの部分は?という話だが。
この世界についてのレポートを書いてたら、なんとなくそんな話になっていた。セトが女になるとかならないとか。
掻い摘んで聞くところ、「セトは多くの人に信じられる姿に変わりゆくだろう」という話だった。

前にも少し言ったけど、
俺は基本的に神を信じない方。
神は居るが、俺はそれをよりべにはしない。
神が全てをお救いくださるなら。
俺が彷徨える魂を見かけることはないし、
俺をこんな風に急に無人島へ放り投げたりしないさ。
ここを出る目処が立った理由?俺たちが頑張ったから。

セトは全知全能と自称してた時期があったけど、
まあなんというか。尊大だけど人間臭くなったな。
全知全能、そんな感じはしない。
弱点がなぜかパンケーキだしな。

でもあんたの『守り神』としての力は信じよう。
信仰というより仲間の持ってる力としてな。
頼れる仲間の一人として、
あんたのこと『布教』するよ。



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ノートにはこの島、この世界のことが、
びっしりと書き込まれている……