■ 残された時間
どうにか全員分の脱出用の荷物を作る事ができた。
これで、多少の悪天候にも耐えられそうな、頑強な船さえあれば。
例え助けが来なかろうと、この島を脱出できる。
正直なところ、疲労も限界だからね……
いつ〝私〟と入れ替わってしまおうが、恐らく足を引っ張る事も無いはずじゃ。
後にも先にも、これだけ長い間、あたしが出突っ張りな事はもう無いだろう。
裏に生きる者は、長く表に出続けてはならぬ。
あたしは、あくまでも〝私〟の裏の顔。
表の顔がいつまでも出てこないんじゃ、表裏を分ける意味が無いからねぇ……。