Eno.27 空屋敷 景

■ 空屋敷忍法帖 ~ 其ノ漆 ~

島流し7日目。晴れ時々曇り後小雨。
汽笛届くも我ら既に希望を海へ浮かべり。
この日、心を違えた友と言葉交わすべく島を駆けり。


森の中、鬱々とした心に星の光が射す。
花火の打ち上げ。いつぞや昴の星に込めた願い。

昴の星は暗闇を照らす道標と知る。
道を見失えど星灯りで景は迷わじ。
己以外に信を置くとはかくも強いのか。


脱出準備すべて揃い、いざ星の記憶を見る。
この世の正体知るも、不思議と憎む気も起きず。
願わくば友が再び海に魅入られぬこと祈るのみ。












       終わりが近い。









      さらば魔の海。果ての島。