■ 君への手紙(8)
君へ。
元気だろうか?
僕は脱力感を感じている。
なにがあったかというと――シュパーズが作りたいと言っていた船の計画が頓挫した。
船を見た事がない地下世界の技術者が、設計図を頼りに作る船だ。
見てみたくないか? 僕は見たい。見たかった。
ずっと頑張って、木を切り出したりしていたんだけども……。
でもどう計算しても資材が足りないということで、諦めることになった。
残念でしょうがない。
残念すぎて、釣りに出かけたら怪我をした。
しかもぼんやりしていて怪我をしていることに気づかなくて、さらに怪我をした。
……落ち込むよな。
シュパーズもルディも失敗を責めるような奴じゃないってのはわかったけど、でも僕は僕自身が許せない。
そしたら、シュパーズがピッツァを焼いてくれた。
久々の手の込んだ料理は、文明の味がしてとても美味しかった。
かなり元気が出たけれど……でも。
僕がうまくやってれば完成したのかなって、これで良かったのかなって、どうしても思ってしまうよ。
それと別件で、ちょっと面白いことがあった。
これは――びっくりさせたいから、会った時に直接知らせるよ。
帰りを楽しみに待っていて欲しい。
それじゃ、また手紙を書くよ。
それじゃ、また。