■ A.ただし、注意事項があります

アヤノちゃんが私の旅に同行してくれることになった
複雑な気持ちもあるものの、その時は嬉しさが勝っていて
伝えなければいけないことを忘れてた

「海ってね、色々と誘惑が多い場所なの
もしも、もしもね…海上で願い事を聞かれるような事があっても、絶対に答えてはダメよ」

「どこの誰とは言わないけど…<ずっと旅をしていたい>みたいな ふんわりとした答えを返すと、不死者にされてしまうかもしれないから…ね??」
耳が、痛い
注意喚起のつもりで言ったんだったんだけど…
アヤノちゃんが悪い顔をしていたの、私は見逃してないからね
この子が無茶をしないように、
悪魔の囁きに耳を傾けないように、
これからも旅を続けていこう

後になって、私についてくる理由を知って尚更 使命感は強くなった

「好きな人…か」
この島に来て、共に生活をして
住む世界は違うものの、惹かれあうものがあったのだろう
<彼女>は恋をしている
だったら同じ場所へ行けばいいのに
と、疑問に思うことがあったけど、<彼>には帰らなければいけない場所があって
だけど、その場所は私達が想像を絶する世界らしくて
<彼>は
そんな世界を少しでも住みやすい場所にする為に 修行をつんでから帰ると、言ったらしい
<彼女>は
いつか彼の力になれるように 世界を見て勉強してくると、約束したらしい
共に生きるのはそれからでも遅くはないと

(いいわねぇ、いいわねぇ
青春してるわねぇ)
永遠と生きながらえ、さすらう自分には程遠いこと

(だったら尚更、海の悪魔に誘われないように守ってあげなくちゃ)
今は鞄に仕舞われている<お守りのナイフ>
これはかつて<彼>が護身用に、と私に譲ってくれたもの
<私達>と<彼>を結びつけるもの

「あなた達に<その時>が来たらこのお守りを使えばいいわ」
お守りの持ち主の所へ連れて行って
そう願えば、あなた達はまた巡り合えるはず
だって、神様はどんな願いでも叶えてくれるんでしょう?

「それまで、楽しい旅をしましょうね」