Eno.52 明智桜太郎

■ 明智桜太郎の事件簿4

「もう少し調査が進んだ。殺された彼らは、実は以外な共通点があった。これは調査が難航したんだが、少年犯罪での不起訴履歴や、行き過ぎたいじめなどを引き起こしていたようだ。彼らは金持ちやら権力者やらのご家庭が多いから、もみ消したり、出来るだけ表ざたにならないようにしていたようだ。霧の向こうに追いやった、ということだろうな。

そこに付随して、見えてきた事実が一つ。
このパーティーはただのパーティじゃない。
新型ドラッグーーそのドラッグの販売をかねた、ドラッグパーティだったようなんだよ。

殺人事件の規模が大きかったために隠蔽しきれなかったみたいだが、
被害者が「ドラッグを使ったかどうか」は、メディアにも発表はされなかった。
これも彼らの家庭が圧力をかけたんだろうし、そもそもドラッグは使うだけなら犯罪じゃないし。

話を戻す。当日は、”の新商品提供”という触れ込みで、いつもより絞られたメンバーだけ誘われていたみたいだ。
それが全員、殺された、と。……場所は島の唯一の宿泊施設である洋館。」



「もう犯人は見えてきたんじゃないか?そう、彼らの過去起こした事件……その犯罪被害者、またはその家族や知り合いが犯人じゃないか?と思うことだろう。」



「違った。警察は躍起になって、全ての犯罪被害者、関係者、虐められていた本人のアリバイを調べたが、全員、白だった。」



「島の持ち主も調査されたが、ほぼ自分では動けない独居老人が、資産運用と療養のために買っていた。島で何かされていても、まず気付けなかっただろうということ。パーティ自体は許可を取られて、普通のパーティなら、と料金を支払ってもらってOKしたみたいだし?それに、その老人がそんなことを”する”理由がない来歴だった」



「振り出しに戻ってきたな。
孤島で行われていた、若者向けパーティに偽装したドラッグの密売。
考えられる容疑者の全ての不在。

”魔女”はどこへ行った?
霧の向こうへでも消えたか?


そう……死んだ若者が残した走り書きにはこう書いてあった。

「”あの女は得体のしれない力を使って人を殺す”。
……それがメディアで取り沙汰され、
犯人の”女”は、”魔女”。と、呼ばれるようになった」