■ 23.14回目の夜
最後の最後に雨か。
何回降ったかは忘れたけど、ここでの雨はだれ一人奪う事なく静かに降って2週にも及ぶ[島]でのサバイバル生活を支えていた要因の一つ。
[世土]の船室でみんなが休んでいるタイミングを見て少しばかり最後の調査にでかけた。島の大部分が浸水の影響を受け浜辺はほぼ失われているが、
灯台を設置した岩場の一角は無事そうだ。その近くでもう一つ狼煙をくみ上げ、煙が高く上がっていくのを確認。
その足で小雨が降る中を一周、そして狩猟ポイントで得物を待つ。
最後の飯用にとれるだけ仕留めておこうと思ったから、
完全に治り切っていないけど今なら打てる気がする。複数の獣たちの影に即席矢の一撃はまっすぐ飛んでいく。
使い始めて1週しかたっていないがここまで上達するもんだなと獲った獲物を持って、みんなが整えた道路を歩いて拠点へ帰った。
[世土]の甲板で報告書を書いていると、また人らしい食事の香りが一面を包みこんで不思議なテーブルから
フォグくんが焼いたピザとゼレシカの手料理が運ばれてきた。なんだかんだで、二人には助けられてばっかりだったな。
思い残すことはない、今は寝て日の出をまとう。
脱出に必要なこと、助けを呼ぶための準備はすべてやりつくした。