Eno.336 カガリ

■ 【7日目、篝火】


天と地とが好き勝手にのびのびしている間、
人もまた好き勝手に道を選び、あるいは作り、歩んでは時々休み、そうして流れる時を旅してゆく。

無人島を脱出するための船が完成した。
どこへ辿り着くとも知れない航海だが、男はそれに乗り込むことにした。
その先に新しい道があるなら行こう。
何にも届かず終わるならそれもいいだろう。

ただ、この七日間を共に過ごした人たちが、各々望んだ道を選べるよう。
それだけは、きっと誰であっても、どうしても願わずにいられないのだ。

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もしも、この船がどこかに到着し、皆が再びそれぞれの旅路に戻ることができたのなら。
溶岩と灰に埋もれたあの国に、自分も帰ってみようか。
ふと、そんなことを思った。