■ 無題の自動録音(10)

「ほ~、有名作家の著作を代わりに書いてたと。
優秀でも見向きされない無名の才能ってあるもんね~」

「最後のほうの内容的に……この人も俺と似たような状況か?
いつの手紙か知らんけど、島と一緒には沈まずに済んだんだろうな」

「俺もこれ以上ゆっくりしてる時間はなさそう。
そろそろ船に戻らんと」
「……船なあ……」

「結局船に乗ることにしたものの……その場の流れで企みバラしちゃったんだよな。
情緒が普段どおりに戻ったら死ぬほど後悔するに違いねえ」

「けどま、"今だけそういうこと"ですから。
最後まで人間ごっこ、楽しくやりましょう!」