■ SE-38→?
▼ さあ改めて、自己紹介。否、仕事紹介か。
「オレは■■■清掃局清掃員の廃棄街Aエリア担当、SE-38」
「これでもエリア長だぜ。主な仕事はもちろん“清掃”。
依頼がありゃ、“どんな”清掃対象も清掃可だ」
「“どんな”を具体的に?そりゃ~マジの紙屑から燃えねえゴミに粗大ごみ。
実験で出たヤベえ生物から、元人間だった被験体、存在消す必要性がある奴まで様々~」
「ヤベ~方の清掃局じゃん!って?そう言うもんだ、仕方ね~」
「ま~これは局じゃ誰でもやる仕事だけど。オレの……
“エリア長”の仕事としてもう一つあんのが~」
「清掃対象が有用な被験体であった場合の“局へのスカウト”だ」
「有用のライン?オレがい~んじゃね?って思ったらかな~。
そこを見極めんのがエリア長の仕事よ~」
「……つっても、廃棄街に来る被験体は大抵が死にかけ。
もしくは精神的に狂い切っちまった奴らだ」
「どうにもなんねえ奴らには構わず“清掃”だ。
その状態で廃棄街に来ちまったらどこに行っても、一緒なんだ。
オレが見ぬふりしようが他のエリアで“清掃”されんだろうな」
「ただまあ、ごく稀にだが。研究所から逃げ出してきた奴、
もしくは研究員が情けでこっちに送ってくるヤツとかいるんだよな~」
「そう言う依頼や報告にねえイレギュラーって悩まし~のよな。
まあ大体適当に逃がす道は作ってやるけど……」
「研究所側に連絡とかしね~のかって?しね~しね~。
だってめんどくせ~し~、あそこマジでヤベ~から。逃げてきた奴は大したもんよ」
「そう言う奴ってスカウトも出来ね~からまあ、やっぱ逃がす一択だな。
ゆうて都市には出せんからほぼ海の廃棄場行き、だな」
「話がやや逸れたが、まあそんなトコだ」
「清掃局への依頼はじゃんじゃん頼んだ~!勿論オレ名指しで!
この身体マジで怪我したときの治療費馬鹿になんね~から金が欲しい切実に」
▼ そんな、清掃局員。SE-38。
▼ いつだかの、廃棄場海岸。
▼ ゴミばかりの散らかる場所。
「お~い、生きてっか?」
「…………」
▼ 返事はない。
「ま~じかよ、どうすっかな……いやどうにもせんでもいいんだが……」
▼ ふと、気になるものがあった。
「……佐場野ミソニ……?研究者の名札か?」
「……あ~~~。しゃあねえ。これも何かの縁かもな」
▼ 浮きそうな廃棄品に、乗せる。
沈みはしないだろう。多分。
▼ 海へと、おもいきり押しやる。
「生きてんのか死んでんのか、わかんね~けど」
「いいとこに、“流されりゃ”い~な」
▼ 黒の翼をもつ少女を乗せた廃棄品は、遠くに流れゆく。
▼ その流れゆく先は――――
“遭難者クラブ”の、全ての皆様に大感謝!