■ 漂流
物心ついた時から、私にお父さんとお母さんはいなかった。
物心ついた時から、私の左足は義足だった。
どうやら私が2才のころに土砂崩れにまきこまれたらしい。
でも私は気づいてる。
それで終わりじゃないんだ。
私の左足は成長するたびに新しい義足に変えられる。
その度に傷の魔法紋を見るんだ。
もう目立たなくなっちゃったけど。
多分、悪魔か何かにたましいを売ったのかな?
どしゃくずれにあった私を助けるために
お父さんかお母さんが何かしてくれたのかな?
それとも……周りの大人の人はずっとだまってるから
ホントは悪い人だったのかな。
だれも教えてくれないから、分からない。
あまりにみんなが口を閉ざすから
全部イヤになって天国のお父さんとお母さんに聞こうとしたんだ。
でも私は今もまだ生きているし、
こうして生き抜くことも、船を呼ぶこともできた。
きっとお父さんとお母さんが助けてくれたんだよね。
そう信じてる。
心配かけちゃったし、帰ったらきっとすごく怒られちゃうけど。
元気でいようと思う。
その方がみんな安心してくれるからね!
私はだいじょーぶ!元気!元気!