Eno.643 よく眠る猫

■ ねむい

森を駆け回って疲れて、しばらくの間ぐっすり寝ていた。
起きたら海がさらに増えていた。
でももうすっかり疲れていたので、また飛び出していく元気はなかった。
一方おなかはすいていた。
食べ物がないか近くを探してみたものの、海が増えたせいか何も見つからなかった。
しょうがないので特に何をするでもなく、再び眠りについた。

次に起きたら、なんだか様子が変わっていた。
狭くなった砂浜にヒトが来ていて、何か鳴いている。
ヒトの近くには二つ目の船がある。
なんだ?

ちょっと新しい船に忍び込んでみたら、中はあったかかった。
食べ物のにおいもした。
ヒトがいるのは気に食わないが。
ひとまず戻って、みたび眠りについた。

何度か起きてはまた眠って、しばらく経った。
やっぱり島で食べ物は見つからない。
やっぱりヒトのいる船は残っている。
いい加減おなかもすいた。
この島はちょっと気に入っていたが、そろそろあの船に寝床を移そうか。
ヒトがいるのは気に食わないが。

あの船に向かっていたら、近くにいたヒトがこちらに向かって何か鳴いてきた。
とりあえず今すぐ襲ってくることはないようだ、多分。
船に乗り込んで振り返ってみると、なんだか島が小さく見えた。
気のせいかもしれない。まあいいや。
早くごはんを食べて早く寝よう。