■ ウ

「ウォ……」
マグロ漁船に乗っていたはずが、気づけば孤島に流れ着いていたノイグエント。
人の気配はなく、見事に無人島の様だ。

「ええと……とりあえず持ってるもの……」
持ち物を確認する。持っているものは大きく分けて二つ。
一つはスマホ。
冒険者向けの頑丈仕様であった為、まだ壊れてはおらずバッテリーもしばらく持ちそうだ。
だが圏外である以上使い道は限られる。

「どうしよう……電話繋がらない。
……地獄マグロ漁船、無許可で途中下船すると違約金が発生するから
連絡だけ入れたかったんだけど……」
もう一つは財布。だが中に金は一切入っておらず、
代わりに借入限度額を超えた消費者金融のカードが数枚入っているのみ。

「うん……役に立ちそうな物は無いな……」
いそいそとスマホと財布をしまう。

「とりあえず……動かないと。野宿なら何度もした事あるし、
こういう時の豆知識はじいちゃんがいくつか教えてくれた……」

「何とかして違約金が発生する前に帰るぞ……!!」