Eno.244 ノイグエント

■ ウ

「ウォ……」



マグロ漁船に乗っていたはずが、気づけば孤島に流れ着いていたノイグエント。
人の気配はなく、見事に無人島の様だ。


「ええと……とりあえず持ってるもの……」



持ち物を確認する。持っているものは大きく分けて二つ。

一つはスマホ
冒険者向けの頑丈仕様であった為、まだ壊れてはおらずバッテリーもしばらく持ちそうだ。
だが圏外である以上使い道は限られる。


「どうしよう……電話繋がらない。
 ……地獄マグロ漁船、無許可で途中下船すると違約金が発生するから
 連絡だけ入れたかったんだけど……」



もう一つは財布。だが中に金は一切入っておらず、
代わりに借入限度額を超えた消費者金融のカードが数枚入っているのみ。


「うん……役に立ちそうな物は無いな……」



いそいそとスマホと財布をしまう。


「とりあえず……動かないと。野宿なら何度もした事あるし、
 こういう時の豆知識はじいちゃんがいくつか教えてくれた……」



「何とかして違約金が発生する前に帰るぞ……!!」