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数日前、俺は小さな田舎の島から大都市のある本島まで船で向かった。
鉄道で行きたいところを急ぎの商談で仕方なく、だった。
船なんぞ生まれてから数えるほどしか乗ったことがない。それにどうも嫌な予感がしていた。
気づけば未曾有の大嵐に巻き込まれ竜巻やら何やらでぐるんぐるんにかき混ぜられた挙句船は木っ端みじんになった。
次に目を覚ますとここにいて、一緒に流れ着いたボトルシップにはあやしげな手紙。
だが待てよ?数年前に海で遭難した叔父から似たような話を聞いたな。その時の体験をまとめた冒険譚に詳しく書いてあったか。
あの日、航海中に海に落ちた叔父は南国の浜辺に打ち上げられていた。流れ着いたボトルには誰かからの手紙がはいっており…。
手紙の書き出しはこう
"いつか、此処に流れ着いた貴方へ"
…似てるも何もこの状況、全く同じだ。
叔父は勿論無事に帰って来たし、ちょっとしたバカンスだったと笑っていたが。