Eno.129 何かの群島

漂着物について

シマには、さまざまなものが流れ着く。



 海ぶどう、海藻といった当たり前のものから、タイヤや網といった人工物まで。弱ったサメが流れ着くこともある。
 それから、知的生物。

 流れ着いたのは、見た目も性質もさまざまなものが21人。
 彼らの存在はあっという間に群に知れ渡り、そして群は、彼らを招いた。

 生き物は、雨風を凌げなければ弱ってしまう。



 粘菌めいたそれらが作る空間は、日差しを遮り、雨風を避ける程度の役には立つ。
 時折ふわふわと動きながら、おおむね静かに、群は人々を迎え入れた。

 米を作ろうとするもの、電車を走らせようとするもの、仕事について話すもの。会社、事業などに言及するものもいた。

 それら全てを、群は好む。
 文明の光が、群の上に灯されるのなら、きっとこの群は、もっと大きくなれるだろう。