Eno.890 如月 静空

ちょっとだけ前の話

 私は如月静空。静かな空でシズク
 祖母と母と叔父と姉の五人家族だ

 私の故郷には『魔術』と呼ばれる学問があった
 祖母も母も姉も立派な魔術師だった
 私も家族のような魔術師になりたくて、いっぱい勉強した

 けれど、家族の壁は高く、分厚くて
 少しだけ逃げたい。そう思うようになった

 ある日、私は母と口論の末に家を出た
 出来るだけ遠くへ行こうとした
 みんなの行かない場所まで行こうとした

 だからなのかもしれない

 私は、気付いたら、
 故郷とは違う世界に辿り着いていた

 それが謎の家出女子高生、如月静空の正体

 異世界に迷い込みやすい体質を持っている、
 ちょっとだけ魔法が使える。ただの異世界人だ