Eno.704 アスエリオ

アスエリオの手記5


背負子と石臼と弓矢を作った
少しずつ出来ることが増えていく
明日は狩猟にでも行ってみようか?

みんな 私はここで
生きています

  ◇

生まれた時からそこにいた
姉さんとふたり、暗い世界
最低限の教育を受けて、
暗闇から連れ出された

「これが今日から
お前の仲間となる人たちだ」

魔局長によって
引き合わされたのは、
ジェミニと名乗る男の子

とても暗い目をしていた
でも私たちには優しかった

「俺がみんなを守るから」

なんて
責任感の強いひとだった

ジェミニ・オルタナティヴ
双子座の代替物
いかにもな偽名だけれど、
彼は何を聞かれてもかわすだけ

彼は私たちとは違い、
生まれながらの⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎では
ないそうだ

”別のところから連れてこられた
出られる方法が分からないし、
ならば仲間たちを守りたい”
そう彼は語っていた

でも 魔局では
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎の死は日常茶飯事なんだ
ジェミニ 私はあなたのこと
何にも知らないで終わってしまったね

私たちの後にデイズが来て
ティアリーが来て
“チーム”は少し、賑やかになった
忘れられない黄金の日々

毎日のような作戦や実験は
とても辛いものだったけれど
それでも みんながいたから
私はまだ、笑えていたんだ

  ◇

ジェミニがいなくなった後に
クロードが来た
補充要員 どうせ私たちは
替えのきく道具

みんなはクロードに
ジェミニの影を重ねた
クロードは何も言わないで
ただ、私たちからは距離を置いた

ジェミニがいなくなっても
魔局は、変わらないんだ
“成功作”な私たち双子が
ちょっと特別な扱いなだけで