Eno.70 佐々木 真名

(07)

彼は幼馴染だった。

毎日同じ学校で、同じクラスで、テキトーに会話して。
高校までずっと同じクラスなのは流石に互いに「ドン引き」した。

半年に1回くらい、クラスメイトに「付き合っちゃえー」とかからかわれるイベントが発生する位には仲が良かった。
いや付き合うとかは無かったけど。そういうの、よく分からなかったし。

彼はよく休日にキャンプとか山登りに行く。だから月曜日は時折その土産話とお土産を押し付けられるイベントがあった。

その日もそのイベントが待つ月曜日で。あいつ今度は何を持ってくるんだろうな、と呆れた気分で学校に行った。

でも彼はいなかった。
朝に見たニュースが走馬灯のように走った。――山の、何だっけ。なんか事故、あったっけ。

朝のチャイムと同時に、顔色の悪い先生が入ってきた時には、私の背中は嫌な汗でびっしょりだった。寒気が凄い。
なんでもないよね、ってまだ思ってる自分がいたけれど、それは数時間であっさり打ち砕かれて――


……。……なんて、何思い出してるんだろ。
忘れよ。気分悪い。