『サバイバルの実態! 机上の生存戦略は極限状態を救うか?』

「(ひもじいじゃ)」
状況を理解して絶望しなかっただけ、幸運かもしれない。
1日で野垂れ死ぬことがなかっただけ、僥倖かもしれない。
今はそんな幸運を無下にしないために、手を動かしている。
物置の確保、水の獲得と貯蔵。施設の思案と作成。
肉体労働が不得手なわたしは、"これ"でしか貢献できないが。
"これ"もまた生存のための大事なファクターであることを知っている。
わたしは今、生存のために出来ることに手を尽くせている。
むしろ"あの時"よりも得意なフィールドで、内心では喜んでいるほどだ。
人は容易に命を奪えることを、かの島で知った。
人でさえもできるのだから。当然、人以上のものが命を奪うのは造作もないことだ。
ある意味では、以前よりも強大な敵とも言えるだろう。

「……大丈夫ですっ、科学を信じましょう」
……でも、今度は一人や二人じゃない。これだけの仲間と共に、同じ相手に構えられる。
それだけで、わたしは多少なりとも幸せなのでした。