Eno.78 淡島陽葵

3.この島、はじめての夜

 島の陣地には20人ほどの人と動物がいます。

狼の男の子がイノシシを頑張って仕留めて帰ってきた時、叱っちゃってごめんね。
私と同じような環境から流れ着いた人のうち3名が頼れる研究者さんだったから事なきを得ましたけど、いまここにいる全員が生きていくには何もかもが足りない。
 
浜辺に残っていたあの香りは一体誰なんだろう?
 陣地に揺らめく大きな焚き火を前にいまにも雨が振りだしそうな空を見ながら、次の一手が思い浮かぶまではじっとしておこう。