Eno.226 ケリヨト

ここに来る少し前の話 過去5

英雄、ヒイロ・ブラックスカウは甘ちゃんだった。

まさか自分が国に裏切られたなんて思ってもみなかったらしい。
そのくせ、誰かに罰されたがっていた。
誰でも良かったのだろう。罰されて気持ち良くなりたがっていただけだ。
現に何故罰されたいのか聞いても、はっきりとした答えが返ってこなかった。

傲慢にも程がある。
私たちの積年の恨みを、自己否定の体のいい叩き棒になんかさせないと誓った。

ヒイロ・ブラックスカウは、最後まで私を疑わなかった。
私が亜人ということも気づいていなかった。
そういう意味では、計画は順調に進んでいただろう。