ぼやき

「……なーんか、なあ」
独りごちる。
とりあえず寝るところはある。
食べるものも飲み水もなんとかなる。
先のことは知らないけど、なんとかなるんじゃないかと思う。
だけど今この時点で、やっぱり何かが足りてない。

『足りないって、何がだよ』

「なんか……やわらかさだよ」

『ハァ? ……枯れ草でも抱いとけよ』

「ばかかお前は。全然違う。何もわかってないな。ばか。ばーか」

『だからシンプルな悪口やめろ。なんなんだよ、一体』

「……やわらかいものが食べたい」

『……わからん』

「わかれよ」

『わかられたくないって言ったのはお前だろーが。……やわらかいもの?』

「そう。……なんとかならないかな」

『よくわからんけど、頭弱いんだから、詳しそうなやつに聞いてみろよ。人間多いんだし』
材料だけならどうにか出来る気がする。
とはいえ、そこからどうしたらいいのかは全くわからない。
人に頼るのは本当は絶対したくないけど。
でももう今更な気もするし。
ああ、もう、イライラする。
ヨナをぎゅうぎゅう握ってても収まらない。
一回寝た方がいいのかもしれない。
ぼやきつつも、夜が更けていくのを待つばかりだ。